自分で自分を奮い立たせる・・・。

 自分で自分を奮い立たせる・・・。


■■ 1.今週のことば ——————————————-

 人間には育てられる人と自分で育つ人がいる。
 育つために一番大切なことは「素直である」ことでしょう。

 弱点を指摘されたときに、すぐ「そうか」と反省するか、
 「このやろう」と少し邪な考えをもって反発するかで、
 その人の成長が違ってきます。
 私は素直なほうでした。

  伊藤忠商事株式会社 取締役会長 丹羽宇一郎

★関連記事は、月刊「理念と経営」3月号に掲載されています。
  (6~13ページ「巻頭対談~不可能を可能にする経営」)

■■ 2.企業事例研究 ——————————————-

 今週の企業事例研究は、株式会社ネクシィーズをご紹介します。
 代表取締役社長は近藤太香巳氏。

 創業経営者としては最年少となる37歳で、東証一部上場を達成。

 上場後もその地位に安住することなく、「社会になくてはならない会社」を
 目指し、同社を牽引されています。

 自身のもつ経営観、哲学を伺いました。

 ◆————–

 ☆ 「勇気を捨ててしまったら、その人の人生は輝かない」

 近藤社長は高校を2度中退し、その後、「フリーター」を経て、
 ある通信会社に入社。担当は営業でした。

 そこで仕事に携わりながら、ある思いに至ります。
 その思いは、その後の自身の経営哲学に大きな影響を与えました。
 以下、同氏の言葉。

 「まわりの営業の人たちは『できなかったらどうしよう』と
  いうことばかり考えていました。

  しかし僕は『できたらすごいぞ』というイマジネーションのほうが
  大切だと思いました。

  そのほうが、やりがいも涌くし、楽しくなる。

  この『できたらすごいぞ』という想像力は、現在のネクシィーズにも
  生きています」

 仕事をとおして「夢みること」の大切さを実感されました。
 「挑戦すること」、「勇気をもつこと」は、同社の根幹をなしています。

 「大事なのは『チャレンジ精神』ですよね。
  もっと言うならば、『勇気をなくしたら人生はそこで終わり』。

  勇気を捨ててしまったら、その人の人生は輝かないと思います」(同氏)

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 ☆ 「これからは価値を売る時代」

 営業マンは表現者でなければならない。
 世の中のニーズをとらえる企画力がなければならない。

 これも、近藤社長の経営観のひとつ。

 “売るための独創的な企画(入り口)”から“売る(出口)”までを
 一貫して行っており、この手法はこの業界では他にないとのこと。

 「『使い方、考え方一つ』ですべて変えられるんです。

  (中略)

  これからは『モノ』を売る時代ではなく、『価値』を売る時代だと
  思います」(同氏)

 —————-

 ☆ 「なめんなよ」

 現在、同社では「Nexyz.BB」という新規の投資事業を進行。
 莫大な資金を先行投資し、「できたらすごいぞ!」という積極姿勢を
 崩さない。

 その積極的な姿勢、情熱はいったいどこからくるのか、という問いに
 対して、こう答えました。

 「言葉は悪いですけど、昔から心の中で
  『なめんなよ』という気持ちが常にあります。

  そうやって自分自身を奮い立たせています」

 自分で自分を奮い立たせる・・・。

 この言葉に、近藤社長の経営者としての“覚悟”をみたような気がしました。

 ★関連記事は、月刊「理念と経営」3月号に掲載されています。
  (16~25ページ「企業事例研究1」)

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