8月号読みどころ(2)
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月刊「理念と経営」の読みどころ(2) 8月号
「企業事例研究 1」
株式会社ボクデン 代表取締役 景山 良康
_______________ P18~P25 _
平素より、可能思考研修・職能研修では
大変御世話になっております。
研修講師の檜山 長士です。
月刊「理念と経営」8月号も、購読頂いている
皆様から、経営に役立つとお喜びの声を
頂戴しております。
今回は、株式会社ボクデン様を紹介します。
代表取締役の景山良康様は長年、
企業内教育インストラクター養成コースの
ファシリテーターを務めて頂いております。
ボクデン様は現在、韓国家庭料理に
特化した業態を展開しています。
私も銀座店には、何度も伺っていますが、
予約がないと入店出来ないほどの繁盛店を
経営されています。
繁盛店には、繁盛する理由があります。
その理由を感じて下さい。
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■ 「すべてはお客さまのために」
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「すべてはお客さまのために」
これがボクデン精神と語る景山社長。
この精神(スピリット)は、
全ての業種に共通する経営の根幹です。
今回の企業事例から、企業経営の真髄と
経営者の経営魂を実感して下さい。
ボクデンサービススピリットとは、
『 超一流の料理人が料理をつくるから
料理が美味しいというものではない。
サービスが悪いと、せっかくの
料理も台無しになってしまう。
器ひとつで
料理が台無しになることもある。
器で料理が光ることがある。
体調が悪いときには、
どんな豪華なすき焼きよりも、
梅干の茶漬けが最高に美味しく
感じたりする。
だから、料理は面白くもあり、
難しい。 』
まず始めにこの言葉に感動します。
飲食店がお客様に一番
何を提供しなければならないのか
ハッキリされています。
飲食には、
サービスと料理の品質が必要ですが、
景山社長は「おもてなし」の一言で
表現をされています。
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■ 人を育てる努力や時間を惜しまない
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事業経営で一番の苦労と言えば、
人が去っていくほど苦しいことはありません。
どんなにお客さまに喜んで頂こうと思っても、
そのカギは、やはり“人”。
社員を育てるためにかける
時間は惜しまないと語る景山社長。
「 どんなにビジネスチャンスがあっても、
人が育ってなければ出店はしない。 」
「 もちろん金儲けは大切です。
しかし、それだけを経営の基準に
したくないのです。 」
繁盛店をつくる経営の精神が伺えます。
こんな逸話もあります。
土地の取得のため銀行から
1億円の融資がほぼ決まりかけた時、
最後に保証人がいなくて困っていると
常連客の弁護士の中村先生が
「私が保証人になってあげるよ」の一言。
景山社長は、
どんなに恩を返しても返しつくせないと
おっしゃいます。
その恩は、
本当にお客さまが喜んでくださる店づくりで
報いるしかないと考えておられます。
ここに、景山社長の人材育成への情熱、
義理堅さ、責任感の強さを
感じずにはいられません。
経営の根底には感謝の心があるのです。
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■ 臨機応変のホスピタリティー
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串焼きから始まったボクデンが
韓国家庭料理に業態を特化したのが
1984年のことでした。
当時は、
日本人には韓国料理は馴染みが薄く、
経営は苦戦を強いられたそうです。
そんな中、1988年のソウル五輪が
大きな追い風になります。
しかし、それは一つのきっかけであり、
繁栄には景山社長の精神があります。
「お客さまの心を満たすためには、
お客さまの願いをかなえてあげること
だと思う。
お客さまのリクエストにはできるかぎり
お応えをしていこう 」
ボクデンでは、営業時間外でも対応するし、
メニューに載っていなくても
お客様が「食べたい」とおっしゃれば、
できるかぎりそのリクエストに応えます。
「ボクデンサービススピリット」とは、
どこまでもお客さまの立場に立った
景山社長の経営哲学なのです。
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■ 冬を耐える体力をのこしておく
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景山社長には
「ボクデンファーム」という構想があります。
安全で美味しい野菜や鶏、豚肉を生産し、
オリジナル加工食品もつくり、通信販売で
全国の生活者にお届けするという、
全て自社で管理・生産する構想です。
合わせて、
経営戦略としても無理な出店はしないし、
グループ売上40~45億になった段階で
出店はやめる等、財務面からの戦略も
明確にしています。
昨今、拡大志向が強まる中、
顧客満足の追求と、どんなに大手が
出店しても、一対一の戦いなら負けない
企業にすることが重要と話されています。
外食ビジネスは、経営を通して
人々の幸福に貢献するところに
もっとも重要な使命があると熱く語る
景山社長です。
ここに一貫した
「すべてはお客さまのために」という
ボクデン精神を強烈に感じとることが
できます。
この精神は全ての企業に大切なものでは
ないでしょうか。
どうぞ、ボクデン様の企業事例の中で
経営の精神を学んで下さい。
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