社風が変わってきたことで受注率向上など、業績にも変化が…
松江市で貸衣装・ブライダル全般を手がける同社は、1988(昭和63)年に衣装店一店舗からスタートし、2004(平成16)年にはゲストハウス型結婚式場をオープン。社内勉強会を始めた07年は、ちょうど会社として大きな節目を迎えていました。
Q 社内勉強会導入の経緯を教えてください。
A 04年に時代のニーズを読み取り、衣装店一店舗から自会場をもつ方向に舵を切りました。事業拡張に伴い、新たに採用した中途社員、新入社員の意識に隔たりが生じ、コミュニケーションが大きな課題となりました。経営者が社員一人ひとりと関わる時間も少なくなり、組織としてベクトルを合わせる必要性を感じるようになったのです。その際、本誌の存在を知り、まずは「月に一度は全社員がお互いに顔を見て話し合える状況をつくろう」ということで導入が決まりました。
Q 勉強会を始めて、どんな変化が起きましたか。
A はじめは「やる意味はあるのか」と、スタッフから反発もありました。経営者が全員に意義を丁寧に説明し、少しずつ理解してもらえるようにしていきました。
変化が見えだしたのは半年くらいたってからです。業務が大変なのはみんな同じで、それぞれに苦労があることもわかり、協力意識が芽生えていきました。社風が変わってきたことで受注率向上など、業績にも変化がありました。
Q 工夫されていることは?
A リーダーは一年の交代制をとっており、設問は各リーダーが決めて実施しています。堅苦しい雰囲気にはならないようコーヒーや紅茶など飲みながら話し合っています。
Q 社員さんが学んだことを仕事に活かすため、どのような取り組みをされていますか。
A 若手だけで集客や顧客満足について考え行動する「ヤング会」や、アルバイトさんたちに対する理念教育、顧客満足についての勉強会などを行ない、さらに現場レベルでの掘り下げを行なうようにしています。
Q 人材育成にかける思いを教えてください。
A 私たちの仕事はサービス業の中でも特に一生
に一度という「また」のきかない業種だけに、お客様から心を開いて信頼していただける、人間力の高さが求められます。そのためにも基本理念である「心豊かな人づくり、幸せづくり」を確立しなければなりません。価値観教育から始まり、仕組みをつくってブランドまで高めていく職能教育など、当社において人財力の向上こそが未来に向けて勝ち残っていく唯一の術と言ってよいと確信しております。
有限会社フローレス
藤原 広典
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